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米作りと仙台牛の不思議な関係
宮城県特産のお米
東北地方の宮城県は言わずもがな知れたお米の名産地です。宮城県産のササニシキやひとめぼれが有名ですよね。ササニシキは粘りが少なめでさっぱりした口当たりで、うす味のさっぱりしています。粘り気が少ないので、お寿司屋さんで好んで使われるそうです。
一方、ひとめぼれは粘り気が強く、炊き上がりがぴかぴか美しく、飽きの来ない甘みが特徴だと言われています。食感ももちもちしていて、粘りと甘み、艶や香りなどがバランスよく毎日食べても飽きないので、ご家庭でも人気があります。
お米の特産地は、共通して清らかなお水が流れていることです。清水とお米で日本酒も有名ですね。
お米と日本酒だけではない!
豊かな自然と清らかな水に恵まれた宮城県は、仙台牛という有名な銘柄牛が生産されていることが知られています。
仙台牛とは、和牛よりもさらに厳しい基準を満たしていないともらえない称号です。ちなみに和牛と呼ばれるには、以下基準をクリアしなければなりません。
- 黒毛和種等をはじめとする4種類の牛(黒毛和種、褐毛和種、無角和種、日本短角種)とそれらの交雑種のみであること
- 日本生まれ日本育ちであること
- 出身地等の情報が追跡できる識別番号を持っていること
1頭の牛を育てるまで、約3年の月日をかけて大切に育てられています。30Kgで生まれた子牛が760Kg位までに成長して出荷されます。
仙台牛と呼ばれるためにはさらに厳しい基準をクリアしなければなりません。
- 黒毛和種である
- 宮城県内で指定農家さんがその牛にあった飼育方法で飼育されたこと
- 仙台牛銘柄推進協議会が認めた市場か共進会に出品されたものであること
- 格付けがA5かB5であること
リストにしてみるとなかなか厳しい条件が連なっていることがお分かりかと思います。宮城県内で育てられる約20000頭のうちの40%しか仙台牛の称号を得ることができないそうです。
米どころの恩恵
仙台牛たちは、美味しい宮城県の水を飲んで育つだけでなく、ササニシキやひとめぼれの稲わらを食べて育ちます!え?稲わらって何?
これはお米を取った後の草です。
よく海外産の牛は牧草を食べて育ちますが、牧草の代わりに「稲わら」です。牛は、普通の動物が栄養にできない草を自分の血肉とするために進化を遂げてきました。胃袋が4つあるくらいですので、じっくり消化することが得意で、栄養価の高いエサは牛の体調を崩す原因にもなりうるそうです。
この稲わらは栄養価が高くないらしいのですが、軽く、しかも納豆菌が豊富で牛の腸内環境を整えてくれるそうです。腸内環境が整えば、牛の健康状態も良く、ストレスなく過ごすことが出来ますよね。
農家さんのご苦労と心意気に頭が上がりません。
最高級ランクA5の仙台牛
たくさんの人が関わって、豊かな自然の恵みをたっぷり受けて私たちの食卓に素晴らしい仙台牛が並びます。その由来や農家さんたちの創意工夫を知ることで、より美味しく食べることが出来ませんか?
ときどき食材がどうやって作られて私たちの目の前にやってくるのか思いを馳せるのも悪くはないですよね。
今日も美味しく…いただきます!