• 暑い夏+カレー+お肉=???

    暑い夏+カレー+お肉=???

    日本のカレーの由来のお話 世界的に見てもカレーをよく食べる国が多いんです。 もちろんインド、タイ、パキスタン、ミャンマー、スリランカ、インドネシア、シンガポールをはじめとするアジア圏もそうですが、なんとヨーロッパのイギリスやドイツでもカレーを食べるのです! イギリスでは、フィッシュアンドチップス(タラをビールで溶いた粉で揚げたものとフライドポテト)を抜いて、カレーを食べる人が多いともいわれているくらい浸透しているのです。 日本でもカレーは国民食と言っても過言ではありません!なぜ日本でもカレーを食べるようになったのでしょうか。 それは17世紀から19世紀半ばにかけてイギリスがアジアの貿易目的で作った東インド会社に由来します。もともとはインドで香辛料や紅茶の貿易をしていました。18世紀にインドがイギリスの植民地になります。インドのベンガル地方の総督だったイギリス人がカレーを自国に持って帰ったことが始まりだと言われています。その後、インド人移民がイギリスに移民やってきて、カレーが一般家庭にも伝わったと言われています。 さて、日本へは明治時代にイギリスからもたらされたと言われています。明治時代は西洋と肩を並べるために積極的に西洋文化が取り入れられた時代です。その時の料理本「西洋料理指南(しなん)」には、カレーの作り方が紹介されていたそうです。 本家インドはスパイス インドのカレーは数々のスパイスを組み合わせて作ります。 私たちの知っているカレーは既にスパイスは組み合わせられて小麦粉でとろみが付けられたものは、もともとはイギリスで作られた「カレー粉」がベースになっています。 カレーのルウは日本で作られたものです。余談ですが、そのカレーのルウは今ではイギリスのスーパーでも売っています!インド→イギリス→日本→イギリス。カレーは時間をかけて形を変えて世界を旅しています! さて本家インドでは、家庭によってスパイスの組み合わせは違うと言われており、組み合わせは星の数ほど!? インドカレーは小麦粉を入れたり、牛骨からとるスープを使ったりせず、シンプルにスパイスと少量の油と水です。シンプルなのにインドカレーの種類の豊富さはスパイスのなせる技です! 夏カレーには理由がある!? 夏の暑さやエアコン環境は体に不調を起こしがちです。そんな時、カレーのCMを見て無性に食べたくなりませんか?体が疲れているのかもしれません。 スパイスひとつひとつに様々な効果があると言われていて、肝機能を向上させるウコン、体を温めたり抗酸化作用の大きいショウガ、疲労回復効果のあるニンニク、消化を助けてくれるコリアンダー、整腸作用のあるクミン…などなど。カレーに使われるスパイスは漢方にもよく使われるものが多いのです。 スパイスの宝庫のカレーは、内臓を元気にしてくれるものが多く含まれている事がほとんどなんです。 疲れた時にこそカレーを食べたくなるのは体からの黄色信号が出ているのかもしれませんね。 栄養素の優等生 牛肉 薬膳料理ともいえるカレーに牛肉を入れれば最強(?)かもしれません。 牛肉はスーパーフードで、良質なたんぱく質のほかに体を作るための9種類からなる必須アミノ酸というものがバランスよく入っていて、バランスよく食べることで強い体作りに有効だと言われています。 その他にも幸せホルモンのセロトニンが豊富で、心のバランスも整えてくれます。鉄分も豊富で、貧血予防や記憶力や集中力の上昇にも有効だと言われています。また免疫力を高めると言われる亜鉛や悪玉コレステロールを減らすと言われているステアリン酸も入っています。 体作りだけでなく、心も満たすことができる優等生なんですね。 カレーに向いている牛肉 カレーは煮込み料理ですので、形が崩れにくいのに煮込むほど柔らかくなるスネ肉や煮込めばコラーゲンたっぷりのプリプリのスジ肉がおすすめです。 牛スジ  牛スネのブロック スジ肉は下ゆですることでぬめりが取れますので、しっかり下処理を行うことで臭みが消えてスジ本来の味を楽しむことが出来ます。 いっそのこと、カレーに両方使う両刀遣いもいいかもしれません。コラーゲンたっぷりのプリプリの食感とゴロゴロした柔らかい肉の食感を同時に楽しめるカレーに出来上がります! スネ肉もスジ肉もどちらもオーストラリア産でご用意があります。オーストラリアの大地でのびのびと育った牛たちは、主に自然の草のライグラス、フェスク、ルーサンと呼ばれる種類の牧草を食べて育ちます。穀物を食べて育つ牛たちに比べて、脂身が少なく赤身が多いことが最大の特徴です。その味はあっさりしていると好評です。   是非、疲れがちな夏に「夏対策最強カレー」はいかがですか?
  • 米作りと仙台牛の不思議な関係

    米作りと仙台牛の不思議な関係

    宮城県特産のお米 東北地方の宮城県は言わずもがな知れたお米の名産地です。宮城県産のササニシキやひとめぼれが有名ですよね。ササニシキは粘りが少なめでさっぱりした口当たりで、うす味のさっぱりしています。粘り気が少ないので、お寿司屋さんで好んで使われるそうです。 一方、ひとめぼれは粘り気が強く、炊き上がりがぴかぴか美しく、飽きの来ない甘みが特徴だと言われています。食感ももちもちしていて、粘りと甘み、艶や香りなどがバランスよく毎日食べても飽きないので、ご家庭でも人気があります。 お米の特産地は、共通して清らかなお水が流れていることです。清水とお米で日本酒も有名ですね。 お米と日本酒だけではない! 豊かな自然と清らかな水に恵まれた宮城県は、仙台牛という有名な銘柄牛が生産されていることが知られています。 仙台牛とは、和牛よりもさらに厳しい基準を満たしていないともらえない称号です。ちなみに和牛と呼ばれるには、以下基準をクリアしなければなりません。 黒毛和種等をはじめとする4種類の牛(黒毛和種、褐毛和種、無角和種、日本短角種)とそれらの交雑種のみであること 日本生まれ日本育ちであること 出身地等の情報が追跡できる識別番号を持っていること 1頭の牛を育てるまで、約3年の月日をかけて大切に育てられています。30Kgで生まれた子牛が760Kg位までに成長して出荷されます。 仙台牛と呼ばれるためにはさらに厳しい基準をクリアしなければなりません。 黒毛和種である 宮城県内で指定農家さんがその牛にあった飼育方法で飼育されたこと 仙台牛銘柄推進協議会が認めた市場か共進会に出品されたものであること 格付けがA5かB5であること リストにしてみるとなかなか厳しい条件が連なっていることがお分かりかと思います。宮城県内で育てられる約20000頭のうちの40%しか仙台牛の称号を得ることができないそうです。 米どころの恩恵 仙台牛たちは、美味しい宮城県の水を飲んで育つだけでなく、ササニシキやひとめぼれの稲わらを食べて育ちます!え?稲わらって何? これはお米を取った後の草です。 よく海外産の牛は牧草を食べて育ちますが、牧草の代わりに「稲わら」です。牛は、普通の動物が栄養にできない草を自分の血肉とするために進化を遂げてきました。胃袋が4つあるくらいですので、じっくり消化することが得意で、栄養価の高いエサは牛の体調を崩す原因にもなりうるそうです。 この稲わらは栄養価が高くないらしいのですが、軽く、しかも納豆菌が豊富で牛の腸内環境を整えてくれるそうです。腸内環境が整えば、牛の健康状態も良く、ストレスなく過ごすことが出来ますよね。 農家さんのご苦労と心意気に頭が上がりません。 最高級ランクA5の仙台牛   A5ランクの仙台牛内ももです。霜降り具合が大変美しいです。 たくさんの人が関わって、豊かな自然の恵みをたっぷり受けて私たちの食卓に素晴らしい仙台牛が並びます。その由来や農家さんたちの創意工夫を知ることで、より美味しく食べることが出来ませんか? ときどき食材がどうやって作られて私たちの目の前にやってくるのか思いを馳せるのも悪くはないですよね。 今日も美味しく…いただきます!
  • ウインナーとフランクフルトの話

    ウインナーとフランクフルトの話

    実はソーセージ ウインナーとかフランクフルトとかポークソーセージとかシュハスコとか色々な名前のウインナーだかソーセージだか聞いたことがありませんか?どれもこれも何なのか正直よくわからないですよね。 実は全部ソーセージの種類なんです。 ソーセージとはざっくりいえば、腸詰めの味付けされたお肉です!豚腸を使ったり、羊腸を使ったり。お肉も豚肉を使ったり、仔牛肉を使ったりすることもあります。様々な香辛料を使って、ひとくくりにソーセージと言っても様々な大きさや長さ、味の種類が存在するとても奥深い食べ物なんです。   ドイツのスーパーのソーセージ売り場その1   ドイツのスーパーのソーセージ売り場その2 本場のヨーロッパ、主にドイツでは… ソーセージの種類の多さは元より、いろいろな名前がありますね。実は製造している街の名前がついていたりするんです。イタリアのボロニア地方で生産されるものはボロニアソーセージ、フランスのリヨン地方はリオナーソーセージ等。 本場のドイツでは、ビールにも製造方法についての法律があるように、国民食のソーセージにも規格があるんです。一定以上の品質を期待し必ずその品質を守ろうとする姿勢はとてもドイツ人らしいです。 さて、ドイツでは4つに分類されます。 分類 原語 日本語 概要 製品例 ブリューブルスト Brühwurst ゆでソーセージ 細切りにした生肉に水、塩、脂を入れて加熱したもの ウインナー、フランクフルト、ボロニアソーセージなど コッホブルスト Kochwurst 煮たソーセージ 細切りにした生肉に水、塩、脂を入れて煮沸したもの レバーソーセージやブラッドソーセージなど ローブブルスト Rohwurst 生のソーセージ 消費されるまで生で保管されるもの サラミやメットブルストと呼ばれる生肉のソーセージなど ブラートブルスト Bratwurst 焼きソーセージ 加熱してから食べる保存期間が短いもの カリーブルストやシュネッケと呼ばれるぐるぐる巻きのソーセージなど この分類から、細分化されて調べただけでも44種類のソーセージが出回っています。現地のスーパーや地元のお肉屋さんに行けば、陳列棚2列は少なくともソーセージで埋め尽くされています。その様子は圧巻です! 日本人はたくさんの種類の魚を食べますので、同じなんでしょうね。きっと。 ウインナーとフランクフルトの違い ウインナーとフランクフルトも分類上はブリューブルスト(Brühwurst)になります。製造方法も大体同じです。では何が一体ちがうのでしょう? ウインナーはドイツ語Wiener Würstchen(ヴィーナーブルストヘン)と表記し、フランクフルトはドイツ語でFrankfurter Würstchen(フランクフルターブルストヘン)と表記されます。つまりオーストリアのウイーンで、ドイツのフランクフルト市で生産されたという事が違います。また使用されるお肉も違います。豚肉だけでなくときどき仔牛のお肉を使うこともあるそうなのが、ウインナー。豚肉だけを使うのがフランクフルト。 現地のメーカーによっては皮がパリッとしたり、そうでないものがあったり様々です。大きなメーカーの商品は瓶詰に入っていたりして、使われているお肉が含有量の%が必ず書かれています。ドイツ人たちはウインナーやフランクフルトの肉が何%入っているのか確認して買い物したりしているようです。 日本ではウインナーもフランクフルトも共通して豚肉のみを使います。その他にも豚腸や羊腸を使う違いや長さや太さの違いもあるようです。 アラビキフランクという名前のウインナー。笑 パッケージにはウインナーと書かれていますが、私たちはアラビキウインナーと呼ぶウインナーがあります。1本20センチ位あり、1袋1キロ、1本50gです。粗挽きされた豚肉が使用されており、皮がパリッとして中身はジューシーです。まるでどこかのCMのようです。。   アラビキフランクという名のウインナー 隠れファンが多く、BBQのように焼いてもボイルしても、なんならポトフのようなスープに入れても美味しいです。 本場ドイツ人たちは、大きな鍋に水をたっぷり入れてぐつぐつ沸騰するまでお湯を沸かします。一旦、火を止めてウインナー(フランクフルト)を入れます。そのまま蓋をして5分くらい待ちます。すると、ウインナー(フランクフルト)が浮いてきますので、それで温めなおしOK!フライドオニオンを振りかけてケチャップで食べます。子供たちが大好きなメニューです。   温めなおしたウインナー いつもとは違う食べ方も楽しいです!是非お試しになってみませんか?
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